
近年の台風、ひと昔前と比べて勢力が大きいと思いませんか?
そんな場面に出くわす人も増えているのではないでしょうか。
平日や出勤日に台風が直撃すると、社員にとっては「会社に行くべきか?」という大きな不安が生まれます。
本記事では、台風接近時の社員の不安と本音、会社や総務が備えるべき制度について整理していきます。
台風接近時の社員の不安と本音
夜になって外を見れば、強い雨と風の音が窓を叩く。
明日の通勤を考えると、ついため息が出ます。
特に社歴の浅い社員は実体験が少なく、判断に迷う場面も多いです。
「遅刻したらどう思われるのか」「自分だけ休むのは気まずい」といった心理的な不安もついて回ります。
そんな社員の本音について紹介していきたいと思います。
台風直撃でも出勤…するの?
今の台風はひと昔前より勢力が強く、被害も大きくなっています。
それなのに「多少の雨風なら出勤」という考えは、もう通用しません。
社員にとって一番大事なのは「自分と家族の安全」です。
命の危険があるにも関わらず会社に行く、そんな感覚をもつ会社には疑念を持っています。
会社側も「安全第一」を前提にして、無理な出勤を求めないように会社のルールとして決めておかなければなりません。
無理な出勤は会社への疑念を抱く
中には、台風の日でも出勤を求める会社が未だにあります。
そんな状況に遭遇すると社員は、
と疑問を抱き始めます。
命の危険があるのに出勤させられる状況は、不安や不満だけでなく、会社への信頼低下にもつながります。
結果的に社員のモチベーションが下がったり、長期的には離職のきっかけになることもあるでしょう。
台風や災害時に社員が安心して判断できる仕組みを整えることは、社員の安全を守るだけでなく、会社の信用を守ることにも直結しますね。
無理な出勤は家族も不安を与える
台風のときに「出勤しなきゃ」と無理をすると、自分だけでなく家族も不安になります。
また、会社に対する疑念が生まれ、「え、こんなに雨風が強いのに会社に行くの?」という家族の本音も見過ごせません。
社会全体がそのような雰囲気だった時代もあります。
しかし、現代では社員の安全を考える会社で長く働けることは、家族にとっても安心材料になる、ということを心得ておきましょう。
休むのが自分だけだったらどうしよう…
台風で出勤を迷うとき、多くの社員はこんな不安を抱くのではないでしょうか。
特に社歴の浅い社員は、この気持ちが強くなりがちで「無理して出勤すべきか…」と悩んでしまいます。
実際、台風の日に社員が本当に気にしているのは自分や家族の安全よりも意外と「周りの目」だったりします。
と考えてしまうのです。この心理は、会社のルールがあいまいなほど強くなります。
しかし、会社側に台風時の出勤や休暇のルールを明確にしておけば、こうした迷いや不安は大きく軽減されます。
「全員が安全第一で行動できる」とわかることで、社員は周囲の目を気にせず、安心して自分の判断を下せるようになります。
社員が安心して行動できる環境を整えることは、総務や会社の大切な役割ですね。
明日のアポイントどうしようかな…
台風が近づくと、社員が頭を悩ませるのが「明日のアポイント」です。
「予定通り訪問してもいいのだろうか…」と迷ってしまいます。
こうした判断は、社員本人だけでなく、社内の上司や同僚にも負担をかけることがあります。
他の会社自体が休暇になっているケースもある
実は、取引先やお客様も台風時は休暇や自宅待機になっていることがあります。
だから、アポイントを勝手に決めず、事前に「台風のときはどう対応するか」を確認しておくことが大切です。
会社側でも、台風接近時に顧客対応のルールをまとめておくと、社員は迷わず判断でき、無理な出勤や訪問を避けられます。
自社と他社は認識が違う?:他社では台風時の対応が違うことを心得る
私が営業職をしていた頃の話です。
2005年ごろ、誰もが知る大手企業の担当者とのアポイントがあり、台風の日に会社へ出勤しました。
あまりにも雨風が強く一度連絡を入れると、その担当者は出社していませんでした。
後日改めて話を聞くと、意外な返答が返ってきました。
当時の私は、台風でも出勤するのが当たり前という社内の雰囲気に慣れていました。
しかし、このやり取りを通して、「安全を優先する会社もあるんだ」と実感したものです。
そのため、自社の方針と他社の方針は違うと認識するこが大事。
20年も前にすでに会社によって認識が違うのであれば、現代ではより休暇や自宅待機にしている会社も増えているのではないでしょうか。
昔と今で変わる台風時の出勤感覚
昔は「多少の雨風なら出勤して当たり前」と言われた時代もありました。
実際に、今でもその風潮が残る会社や、中小企業で社長の意向が強く働くケースも少なくありません。
しかし現在の台風は、規模も勢力も昔とはまったく違います。
「安全第一」を前提に社員が判断できるよう、会社として制度を整えることは必須といえます。
台風時の休暇ルールは「信用」にもつながる
台風のときに休暇のルールがある会社は、「社員の安全をちゃんと考えている」と思ってもらえます。
逆に「台風でも出社が当たり前」という考え方だと、社員は不安になるし、無理な出勤で事故につながるリスクも出てきますね。
休暇や自宅待機のルールをきちんと決めておけば、社員は安心できますし、社外からも「社会性のある会社」として見られやすくなります。
社員を守ることは、そのまま会社の信用にもつながっていきます。
会社によって異なる休みの扱い
法律上、台風時の会社対応に特別な決まりはありません。
そのため、会社によって取り扱いが分かれます。
社員が迷わず判断できるよう、会社として事前にルールを決めておくことが欠かせません。
とくに台風接近時には「有給休暇で休みたい」と考える社員も少なくないでしょう。
また、完全に休むのではなく、自宅待機として最低限の業務や連絡対応を行うという選択肢もあります。
ここからは、有給休暇の申請に求められる柔軟性と、自宅待機の考え方について、社員目線で整理していきます。
台風時の休暇の扱いについて、詳しくはこちらの記事で紹介しています。
【有事無事】台風で社員が出勤できないときの休暇の扱いと会社の対応について
有給休暇の申請は柔軟性を
台風接近に伴い、事前に有給を使う社員もいます。
しかし、平時のルールをそのまま適用すると、急な申請に対応できないことがあります。
例えばこんなルール。
台風の進路は直前にならないと確定しないため、こうした規定では現実にそぐわないことがあります。
そのため、例外として「災害時は事後申請を可能にする」など、柔軟な仕組みを整えておくことが、社員の安心と安全につながりますね。
有給休暇は時間単位での柔軟性を
会社によっては有給を「1日」「午前・午後のみ」と区切っている場合があります。
しかし、台風はいつ去るかわからないため、こうした区切りでは不便さが生じやすいです。
例えば午前10時に台風が通過し、11時には出社できる状況なのに「午前すべて有給」と扱われてしまうと、不公平感が出てしまいます。
時間単位で有給を取得できる仕組みがあれば、社員も安心して休暇を使え、不満も減らせます。
有給が使いにくい会社では意味がない
法律で有給休暇は社員の権利として定められています。
法律上は年5日以上の取得が義務づけられていますが、実際には「使いにくい空気の会社」もまだ多いのが現実です。
こんな環境では、いくら「台風時は有給で休める」とルールがあっても実際に利用できず、形だけの制度になってしまいます。
社員が安心して有給を申請できる雰囲気づくりも、会社の大切な責任です。
完全に休みではなく「自宅待機」という選択肢
台風や災害などで出勤が難しい場合、単純に「休み」とするだけでなく、自宅待機という形で柔軟に対応する方法があります。
自宅待機の主な内容としては、例えば以下のようなものです。
この方法のメリットは、完全にオフにするのではなく、必要な業務や連絡を滞りなく進められる点です。
例えば、台風で交通が遮断された場合でも、社員が自宅から状況を報告したり、顧客への連絡を行ったりできれば、会社全体の混乱を最小限に抑えることができます。
また、自宅待機という選択肢を設けることで、社員は安全を確保しつつ、最低限の責任を果たすことができ、安心感と業務の両立が可能になります。
会社としても、社員が安全第一で行動できる環境を整えることは、信頼関係を維持するうえで非常に重要です。
総務や労務の役目:ルールは就業規則に明記すること
社内メールや口頭での指示だけでは不十分です。就業規則に「台風時の対応」を明記することで、初めて会社としてのルールになります。明記する際の例文は下記のようなものがあります。
こうしたルールがあるだけで、社員の不安は大きく減ります。再度、就業規則の災害時の対応について見返してみましょう。
会社の電話を遠隔で留守電にする
台風のような災害時は、出社できない状況でも社外から電話がかかってきます。
総務にとっては気になるポイントではないでしょうか。
そんなときに便利なのが「遠隔での留守電切り替え」です。
多くのビジネスフォンには、災害や休業時用に「転送設定」や「留守番電話切り替え」の機能が備わっています。
あらかじめ操作方法を確認しておけば、出勤できない場合でも総務や代表電話の担当者が自宅から切り替え可能です。
実際に切り替える手順はメーカーや回線契約によって異なるため、事前に取扱説明書や契約先に問い合わせておくことが大切です。
いざという時に慌てずに済みます。
台風前は社員が会社の携帯電話を持ち帰るルール作り
固定電話を留守電にしても、急ぎの連絡は発生します。
その際に役立つのが「会社用の携帯電話」です。
台風の予報が出た段階で、代表番号に転送設定をしたうえで、会社携帯を持ち帰る担当者を決めておくと安心です。
また、持ち帰る人を固定化してしまうと負担が偏るので、部署や日によって担当を割り振るルールを作っておくと公平ですね。
社員に行きわたる連絡網の重要性
台風で急に「出社禁止」「自宅待機」などの判断をしたとき、社員全員に速やかに伝える仕組みが必要です。
最近では社内チャットやメールでの一斉送信が一般的ですが、停電や通信障害が起きた場合に備えて、電話連絡網を残しておくことも大切です。
また、連絡網は作って終わりではなく、半年に一度は更新・確認を行うことが望ましいですね。
転勤や退職者が出るとすぐに古い情報になってしまうためです。
まとめ:安全を「当たり前」にする会社の姿勢を
台風時に社員が抱える最大の不安は「判断に迷うこと」です。
ルールが明確でなければ、社員は不安を抱えたまま危険な出勤を選んでしまうかもしれません。
社員が安心して休める環境を整えることは、単なる福利厚生ではなく会社の信頼につながります。
また、こうした災害に対しての会社のルールは、台風だけではなく積雪やゲリラ豪富など、幅広く応用することができます。
「出勤が当たり前」から「安全が当たり前」へ。会社の姿勢が問われています。
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