
「総務って、頑張ってもなかなか評価されない…」
そう感じたことはありませんか?
他部署のように売上や成果が数字で表れにくく、何をどれだけ頑張っても「当たり前」と思われがちな総務。
会社を支える重要な役割を担っているのに、評価につながりにくいのは、多くの総務社員が抱える共通の悩みです。
元総務部長として評価する立場も経験した私だからこそ、あなたのその悩みが痛いほどよく分かります。
評価をする立場から、本記事では総務が「評価されない」と言われる理由を整理し、どうすれば「評価される総務」になれるのか、具体的な考え方と行動のヒントを紹介します。
なぜ総務は評価されにくいのか?
総務は会社を支える“縁の下の力持ち”として、幅広い業務を担っています。
しかし、その多くは「当たり前にできていて当然」と思われる性質の仕事ばかり。
会社全体の仕組みがスムーズに動くほど、総務の努力は見えにくくなりがちです。
元総務部長として「評価する側」にいた私も、総務の仕事が評価されずらい構造的な課題を痛感していました。
では、なぜ総務はここまで評価されにくいのでしょうか?
その理由を、評価する側の視点も含めていくつかの視点から整理してみましょう。
成果が見えにくい仕事内容と役割
総務の仕事は、社内環境や業務効率を整え、社員が安心して働けるように裏で支える役割です。
つまり、「トラブルが起きないように常に整えておく」ことが中心になります。
そのため、会社全体がうまく回っているときほど、総務の努力は表面化しにくいもの。
結果として他部署からは、
と見られてしまうこともあり、評価に結びつきにくくなります。
たとえば、備品の補充、契約の管理、社内制度の運用など、どれも欠かせない仕事ですが、どれだけ正確にこなしても、目立たない分だけ成果として評価されにくいのです。
社歴を積むほど「できて当たり前」と思われる
総務に在籍して社歴を積むにつれて、「何でも知っている人」「頼れる存在」として貴重な人材になっていきます。
しかしその一方で、
と期待値が上がり、感謝や評価の言葉が減ってしまう傾向もあります。
特に、初めての作業や新しい取り組みであっても、本人の努力や苦労を見てもらえず、
という一言であっさり片づけられてしまうことも少なくありません。
このような状況は、ベテランの総務社員によく見られ、自分の頑張りが正当に評価されていないと感じる原因のひとつになります。
感謝は多いが評価につながらない
総務は、他部署の困りごとを解決する「サポート役」です。
トラブルを防いだり、申請をスムーズにしたりと、陰で支える仕事が中心のため「ありがとう」はあっても評価として形に残りにくいのが現実です。
どれだけ感謝の言葉をもらっても、昇給や賞与といった「報酬」で評価されなければ、結局のところ「評価されていない」と感じてしまいます。
感謝と報酬の違い
例えば、あなたの気遣いによって、ある仕事がスムーズに進んだとします。
そのときに求めるのは、給料アップではなく「あなたのおかげで助かったよ」という感謝の言葉かもしれません。
一方で、経費削減や業務改善など、会社に直接利益をもたらしたときは、言葉だけでは物足りなく感じることもあります。
「経費が大幅に減った、ありがとう」だけでは、「え、それだけ?」と、どこかモヤッとしてしまう。
結局、感謝は気持ちの頑張りに対するもの。評価は成果に対して「昇給・賞与・手当」といった報酬で示されるもの。
このギャップこそが、総務が「感謝はされるのに評価されない」と感じる一因になっているのです。
評価される総務になるための3つの意識
「評価されない」と感じるときほど、実は「評価されるチャンス」もすぐそばにあります。
評価を得るために必要なのは、仕事量を増やすことではなく、自分の働きがしっかり伝わる形を意識して行動すること。
ここでは、評価される総務に共通する3つのポイントを紹介します。
頼られる場面をつくる
評価は、結果だけでなく「誰かの役に立った瞬間」から生まれます。
特に総務の場合、
と感じてもらえる場面をどれだけ作れるかがポイントです。
こうした社員は会社にとってなくてはならない存在となり、会社側も手放したくありません。
その結果、給与面や報酬面の改善にもつながることがあります。
つまり、頼られるポジションにいることで、会社が自然と評価をせざるを得ない状況が生まれるのです。
また、業務面だけでなく、職場の雰囲気を良くする存在も会社にとって貴重です。
あなたの周りにも、自然と場を和ませたり、困っている人を助けたりしている総務社員はいませんか?
こうした行動も評価につながる大きな要素です。
【頼もしい存在】頼れる総務はコレをやっている!できる総務が自然にしている4つの習慣
トラブル対応で信頼を得る
急な機器トラブル、書類の紛失、契約期限の見落とし…。
こうした場面で冷静に対応できる総務は、周囲からの信頼を一気に高めることができます。
トラブル解決の経験を積むほど、社員から「この人なら何とかしてくれる」という安心感が生まれ、頼れる社員として自然に評価につながります。
たとえば、
など、当たり前の環境が崩れたときに、すぐ対応して問題を解決できれば、総務の価値はさらに高まります。
普段の何気ない仕事では評価を得にくいですが、トラブル時の的確な行動と迅速な解決は、評価に直結するチャンスです。
そのため、常にトラブルに備え、すぐ動ける準備をしておくことも大切です。
「あなたがいないと困る」を言われる環境をつくる
頼られる存在になるには、業務を抱え込むのではなく、「他の人が困る前に手を打つ」姿勢が大切です。
一見、「あなたがいないと困る」と言われる状況は、業務や知識、経験が一人に集中する属人化のように思えます。
しかし重要なのは、属人化して他の社員が困る前に、あらかじめ準備や対策をしておくことです。
たとえば、申請手続きの簡略化やマニュアル化などを進めることで、あなたのサポート力が社内に定着し、自然と頼られる環境が整います。
こうした工夫は、単に「困ったときに助ける」だけでなく、日常的に信頼を積み上げる行動となり、評価にもつながります。
貢献を「数字」で示す行動
どれだけ努力しても、「成果が目に見えない」と評価は上がりにくいものです。
だからこそ、総務こそ「数字で伝える力」が求められます。
経費削減、人件費の見直し、残業時間削減など、数字は客観的な説得力を持つため、会社の内部事情に詳しい総務にとって大きな武器になります。
また、社員の定着率や社員満足度なども数字にできるものです。
こうした総務ならではの視点を具体的に貢献度で示すことで評価を得やすくなります。
人件費・経費削減などを資料化する
たとえば、契約の一本化や、備品管理の見直しでコストを抑えた場合。
「前年比〇%削減」という具体的な数値を示せば、自分の行動が会社にどう貢献しているかを明確に伝えられます。
ここでは、総務が実践しやすい「経費や人件費の見直し」の具体例を紹介します。
印刷物の発注先の見直し
備品のまとめ買い
社用スマホや通信費の見直し
保守契約やリースの精査
こうした改善を数字で示すことで、総務としての貢献度を客観的に伝えることができます。
目に見える成果を作ることが、評価につながる大きなポイントです。
成果は数字で可視化
総務が評価されにくい理由のひとつは、成果を社内に伝えていないことです。
やって終わりにせず、進捗や成果は数字で「見える化」して報告までをワンセットで考えましょう。
たとえば、経費削減のように他部署や経営者が普段意識していないコスト(備品代や外注費など)を総務が記録していくことで、小さな改善も成果として示すことができます。
たとえ金額が小さくても、「減らせた」という事実を伝えることには十分な意味があります。
成果を資料化して会議で報告
月ごとの数値を記録し、変化をグラフなどで「見える」形にまとめることも重要です。
毎月の変化は小さくても、1年というスパンで見ると大きな差になります。
特に経営者は数字の変化に敏感で、「前年同月よりコストがこれだけ下がりました」と報告するだけでも評価の後押しになります。
売上原価や販管費の削減に関心を持つ経営層にとって、こうした資料は判断材料として強い説得力を持ちます。
地道な取り組みこそが、「評価されにくい総務の仕事」を「数字で伝わる仕事」へと変えていきます。
上司から「もう一押し」を依頼
数字で成果を示すことで客観的に「総務の成果」がわかりやすくなります。
しかし、そのままでは「頑張っただけ」に終わる可能性もあります。
そこで、総務部長や課長に「成果に応じた報酬や評価を希望している」ことを伝えてみましょう。
言いにくいかもしれませんが、具体的な数字で成果を示したうえでのお願いであれば筋も通っており、躊躇する必要はありません。
最後の一押しで、自分の貢献を正当に評価してもらう価値は十分にあります。
不満やストレスのない職場作りへの貢献
社員が安心して働くことができる職場作りも総務の大事な仕事。
慢性的な人手不足に陥っている会社では、社員一人の離職も影響が大きいです。
健全な雰囲気や環境、不満やストレスのない職場は社員の定着率にも寄与します。
そうした、会社にとって重要性の高い社員の定着率にも、総務が貢献できるポイントです。
ストレスの少ない職場づくり
社員の離職理由として最も多いのが「人間関係の悩み」です。
特に「パワハラ」「モラハラ」などのハラスメントは要注意で、悩みを抱える社員が総務に相談してくるケースもあります。
小さな兆候を見逃さず、問題が大きくなる前に早急に対応することが、社員の離職防止につながります。
【現実視点】ハラスメントは総務の対応で決まる!放置を防ぐ「相談しやすい」職場づくり
採用・定着率への影響も意識
社員の転職ハードルが下がっている昨今、「辞められる」ことへの危機感を持っている経営者はとても多いです。
特に中小企業では、一人の離職が売上や業務に直結してしまうため「定着率」は大きな経営課題の一つです。
そこで、総務として社員が働きやすい環境づくりに意識を向けてみましょう。
現場の人間関係や空気感は、経営者にとって見えづらく把握しにくい領域です。
私自身、総務時代によく社長から「最近、現場の雰囲気どう?」と聞かれていました。
それだけ、現場のリアルな声を知りたがっている経営者は多いのです。
総務だからこそ、現場と経営の橋渡し役として定着率を高める施策のヒントを伝えることができます。
福利厚生の充実
たとえば「育児・介護休暇」が取りやすい職場か、社員旅行や忘年会といったイベントが負担になっていないか…といった点に着目してみましょう。
会社の一方的な判断ではなくアンケートや面談などを通じて社員の本音を聞き「社員満足度」で現状を把握することも効果的。
定期的に社員満足度を測ることで、その貢献度を示すこともできます。
【健康増進】始めよう!健康経営|初心者にもわかる基本と健康経営優良法人認定について
最後に
総務の仕事は、数字に見えにくいからこそ誤解されやすく、評価されにくい立場にあります。
しかし、見方を変えれば「会社の信頼を積み重ねる仕事」でもあります。
努力を“伝わる形”に変えることで、周囲の見る目は確実に変わります。
今日から少しずつ、「成果を見せる」「信頼を積む」意識を取り入れてみてください。
あなたの働きが、確実に評価へとつながっていきます。
次によく読まれている関連記事
【暗中模索】やりがいがない?と思われがちな総務の「本当の魅力」とは
カテゴリー別に総務の現場で役立つ記事をまとめています



