【社内ニート】なぜ生まれる?仕事を回さない職場環境と会社制度の落とし穴

机に座って暇そうにしている女性社員

「なんであの人だけ暇そうなんだろう?」

そんな光景を見かけたことはありませんか。

本人にやる気があっても会社や部署の制度、上司の判断次第で、いわゆる 「社内ニート」 は簡単に生まれてしまいます。

本記事では、職場環境や会社制度の問題に焦点を当て、総務としてどのように気を配ればよいかを解説します。

社内ニートが生まれやすい組織の特徴

「やる気もあるし、もっと成長したい」

そう思っているのに、なぜか暇を持て余してしまう。

そんな社員が出てしまう職場、実は組織のあり方に原因が隠れていることが少なくありません。

上司の資質
人員配置
会社の制度
ハラスメント

など環境次第で、誰でも社内ニートになってしまうリスクがあります。

ここでは、総務としても注意して見ておきたい「社内ニートを生みやすい職場の特徴」をご紹介します。

管理者が社員の状況を把握していない

部署長や管理者が、社員それぞれの仕事量や状況を正しく把握していない。

そんな状態では、仕事の割り振りがアンバランスになりがちです。

たとえば、

仕事の処理能力が高い人
頼みやすい雰囲気のある人

こうした社員にばかり仕事が集中するケース、あなたの周りにもありませんか?

一見うまく回っているようでも、全体のバランスより「そのときの都合」や「感情」で判断していることが多いんです。

社員の状況を把握していない背景には、

日常的なコミュニケーション不足
管理そのものを深く考えていない
部署全体より自分の都合を優先

といった管理者側の問題が隠れている場合が少なくありません。

その結果、特定の人が忙しすぎたり、逆に「やることがない」と孤立する人が出てしまう…。

客観的に状況を見ず、主観だけで判断する管理者のもとでは、社内ニートが生まれやすくなりますね。

仕事が偏ることの弊害

その場しのぎで、特定の社員にばかり仕事が集中してしまう…。

これって、意外とよくあることですが、実は組織全体にとって非効率なんです。

たとえば、

スキルや経験が一部の人に偏る
特定の社員だけが常に仕事過多になる

こうした状況は、不満の原因となり、チーム全体の雰囲気まで悪くしてしまうかもしれません。

いろいろな経験をしたいのに…

「もっと新しいことに挑戦したい!」

そう思っている社員に、いつも簡単な仕事や同じ作業ばかりを回していたらどうでしょう。

最初は我慢できても、長く続けばやる気は下がる一方、成長するスピードも遅れてしまいます。

管理者の仕事の割り振り次第で、やる気のある人を「社内ニート予備軍」にしてしまうこともあるんです。

なんで私だけ仕事が多いの…

逆に、特定の社員に仕事が集中しすぎる場合も深刻です。

能力が高く人当たりがよい
まれたら断れない

こんな特徴を持つ社員は、つい「便利だから」と頼られすぎることも。

でも、それを管理者が当然のように甘えてしまうのは問題ですよね。

この状態が続けば、疲れや不公平感が積もり、いずれ「転職を考えようかな…」と感じるきっかけになってしまいます。

 管理者だけの責任ではない

本人のやる気がなく任せられる仕事がない

もちろん、管理者だけの責任ではないケースもあります。

社員本人の仕事に対する意欲や、やる気がなくスキルや経験を蓄積していこうという姿勢がない場合です。

成長意識が低い社員は、なかなか仕事の幅が広がらず管理者としても対応が難しくなり、任せられる仕事自体が少なく自然と社員ニート化してしまいます。

そんな本人の意欲が低く、社内ニートになっている社員の特徴と対策についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

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人員配置が適正ではない

部署ごとの人員バランスが合っていないと、思わぬところで「社内ニート」を生む原因になります。

たとえば、こんな部署を想像してみてください。

業務が多いのに人手が足りない
仕事が少ないのに人が余っている

どちらの場合も、マンパワーをうまく活かせていないために、誰かが孤立してしまいやすいです。

忙しすぎて教える時間がない

業務量が多すぎて、常にギリギリの人員で回している部署。

この状況では、仕事を他の社員に振りたいと思っても、教える時間すら取れないことがほとんどです。

しかも、

お願いするより自分でやった方が早い

と考える人、多いのではないでしょうか。

結局仕事が特定の社員に偏ってしまう…。

そんな環境では、新卒社員や中途社員が早い段階でポツンと孤立するケースが多いです。

せっかく入社しても、居場所を感じられず早期退職につながることも珍しくありません。

人が多すぎ…暇すぎる部署

逆に、人員が過剰な部署も要注意。

仕事量より人が多ければ、当然「暇を持て余す社員」が出てきてしまいます。

背景としては、

業務効率化によって作業が減少
作業自体を他部署で担当

といったケースが多いですね。

このときに適正な人員異動を行わないと、過剰人員のまま「やることがない」状態が続きます。

一方で、人手不足で毎日忙しい部署からは、

あの部署は人が余っていていいなぁ
なんでうちには人を回してくれないんだろう

といった不満の声が上がることも。

こうしたギャップを放置すると、社内全体の不公平感が強まり雰囲気まで悪くなります。

総務としては、この状況を見過ごさず、改善提案につなげることが大切ですね。

評価制度や人事制度で業務が限定的

会社によっては、評価制度や人事制度の仕組みによって「まだ条件を満たしていないから」と業務を任せてもらえないケースがあります。

たとえば、

担当を持てるのは入社2年目から
少額でも決済権はすべて課長以上

こうしたルール自体が悪いわけではありません。

ただ、必要以上に厳しく運用されると、経験を積むチャンスをふさいでしまうことがあります。

さらに、制度として明文化されていなくても、「会社の風習」として暗黙に決められている場合もありますよね。

「社歴の若い社員は電話番ばかり」「接客対応はなぜか女性社員限定」など、今の社会に照らすと、ちょっと違和感を覚えるようなケースも少なくありません。

こうした「特定の社員に仕事が固定される状況」が長く続くと、

新しいスキルを身につけられない
モチベーションが下がる

といった悪循環に陥り、気づけば社員ニート化してしまう危険性もあるのです。

 自社に合った人事評価制度で成長と経験を積ませる取り組み

社員の成長ややる気を後押しするために、自社に合った人事評価制度を作ることも有効です。

しかし、作り方がわからない、どのように運用するのかなど一口に「評価制度」と言っても導入までには考えることがいっぱいです。

私自身、人事評価制度を作った経験を基に、作り方のポイントをまとめた記事を紹介します。

興味や関心のある方は、下記の記事をチェックしてみてください。

評価をする男性社員

【適正評価】中小企業が取り組む人事評価制度|導入の目的と手順を実体験から具体的に紹介します

人事評価制度の導入に悩む中小企業向け。実体験から、制度の目的から作り方、運用まで手順を解説。社員のモチベーションや定着率向上につながる公正な評価制度を構築しまし …

研修や教育体制が弱く社員任せ

仕事のスキルアップを「社員の自主性に任せきり」にしている会社も少なくありません。

もちろん、ある程度は自分から学ぶ姿勢が必要ですが、すべてを社員任せにするのは難しいですよね。

たとえば、

何を覚えれば良いのかわからない
資料やマニュアルなど参考にするものがない

こんな状況では、せっかく意欲があっても前に進めず、できる仕事の幅がどんどん狭まってしまいます。

その結果、本人のやる気が削がれ、「社内ニート化」してしまう可能性もあるのです。

本来なら、会社が研修や教育の場を用意し、習得すべきスキルの「入口」を示してあげることが大切です。

全部を教える必要はなくても、「最初の一歩」を後押しするだけで、社員が自信をもって取り組めるようになります。

 総務だからできること:積極的な提案と行動

もしあなたが総務にいるなら、研修の企画やスキル共有の場を提案するのも良いですね。

小さな一歩でも、社員の孤立を防ぎ、成長のチャンスを広げることにつながります。

実際に仕事が少ない社員に「研修があった方が良い?」などを直接聞いてみるのも良いでしょう。

そうした声を集めて上司や他部署へ掛け合ってみるのも総務の動きがはっきり示せるため、評価されるケースもありますね。

ハラスメントによる差別

上司や管理者によって、あえて特定の社員に仕事を振らないケースはありませんか?

実はこれも、ハラスメントの一種になり得ます。

たとえば、

あの人とは個人的に合わない
少し生意気だから

こんな感情的な理由で業務を外されてしまうと、社員本人にはどうすることもできません。

「改善のために自分から仕事を引き受けよう」と頑張っても、根本が変わらなければ状況は長続きしませんよね。

むしろ、「嫌がらせを受けている」と感じた社員は、社内ニートになる前に退職を選んでしまうこともあります。

会社にとっても損失は大きく、コンプライアンス重視の現代では要注意。

ハラスメントを受けている社員から、会社や総務に相談がきやすい体制を作り、問題が深刻化する前に対処したいものです。

そんな「相談しやすい」職場づくりをテーマにした記事も併せてチェックしてみてください。

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執拗な嫌がらせをする上司

中には、執拗に社員を追い込む上司も存在します。

その背景には、

自分に合わないから辞めてほしい
自分より優秀かもしれないから成長を妨げたい

といったネガティブな感情が隠れていることが多いです。

たとえば、

成長を望む社員にわざと仕事を教えない
優秀な社員を妨害し、抜かれないようにする

こうした行為がもし職場で見られるなら、絶対に見過ごしてはいけません。

総務としても、早期に対応し、しかるべき窓口や仕組みを整えることが必要です。

単独業務が多い職場環境

一人で完結する業務が多い職場では、自然と社員同士の関わりが減ってしまいます。

データ入力やルーチン処理ばかり
電話応対や窓口対応を一人に任せる
他部署との接点がほとんどない

といった環境では、会話や情報共有の機会が少なく孤立しやすいのです。

単独業務そのものが悪いわけではありませんが、長期にわたり続くと

成長のための刺激や学びが得られない…
周囲からも「何をしているか分からない人」と見られる

といったデメリットが積み重なり、社内ニート化の温床になってしまいます。

総務としては、単独業務を抱えている社員に、

意識的に声をかける
定期的に進捗を共有する場を設ける
雑務や小さな改善提案を任せる

など、「つながり」を生み出す工夫が必要ですね。

総務や会社ができる改善のポイント

社内ニートが生まれる背景には、個人だけでなく組織の問題も大きく関係しています。

総務や会社が意識して取り組むことで、社員が孤立するリスクを減らすことが可能です。

定期的な面談や業務棚卸しをする

社員の仕事量やモチベーションを把握するには、定期的な面談が効果的です。

面談の際には、

困っていること
やりたいこと
今の業務量の感覚

などを聞き出し、業務配分を調整すると良いですね。

また、部署全体で業務棚卸しを行い、偏りがないかを確認することも大切です。

こうした取り組みは、社員が「自分を見てもらえている」という安心感を持つことにもつながります。

研修やスキル共有の場を設ける

業務が限定的になり、成長の機会が少ない社員は社内ニートになりやすいものです。

そのため、研修や勉強会を定期的に開催したり、先輩社員とのスキル共有の場を設けることが有効です。

簡単なランチミーティングやオンライン勉強会でも構いません。

「学ぶ場」をつくるだけで、社員は前向きにスキルを磨こうという意欲を取り戻しやすくなります。

孤立している社員へのフォロー体制

業務だけでなく、人間関係から孤立することで社内ニート化が進むケースもあります。

日常の声かけや雑談、ちょっとした共同作業を通じて孤立感を和らげることが重要です。

また、メンター制度やOJT担当者を設けるなど、フォロー体制を会社として整えておくと安心です。

総務としては、孤立している社員を見かけたら、さりげなく状況を把握し、必要に応じて上司に働きかけるのも大切な役割です。

まとめ

社内ニートが生まれる背景には、社員本人の努力不足だけが原因ではないこともあります。

会社の制度や上司の判断、職場環境といった組織側の要因が大きく影響しています。

管理者が社員の状況を把握していない
人員配置や評価制度に偏りがある
教育やフォロー体制が整っていない
ハラスメントや孤立を生む職場環境

こうした要因が積み重なることで、やる気のある社員も活躍の機会を失い、社内ニート化してしまうのです。

だからこそ、総務や会社ができることは多くあります。

定期的な面談や業務の棚卸し、研修の場づくりやフォロー体制の整備など――

少しの工夫で、社員が「必要とされている」と実感できる環境をつくることができます。

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