【現実視点】ハラスメントは総務の対応で決まる!放置を防ぐ「相談しやすい」職場づくり

男性社員にパワハラを受けうんざりする女性社員

職場でハラスメントを受けたとき、

自分が我慢するしかないのか…
上司に相談しても変わらないのでは…

と感じる人は多いのではないでしょうか。

こうした悩みは、会社の規模に関係なく多くの職場で共通して起きています。

同時に会社や総務側にも

どう対応すればよいかわからない
相談が増えて手が回らない

といった困りごとがあります。

実は、ハラスメントを“ゼロにする”ことを目標にすると、社員も総務も苦しくなります。

本当に大切なのは、ハラスメントが起きたときにすぐ行動できる仕組みと、相談しやすい社風をつくることです。

20年近い総務経験で痛感した、「無くすより大事なこと」をこの記事で詳しくお伝えします。

目次
  1. ハラスメントは“ゼロ”にできない前提で考える
  2. 大事なのは「無くすこと」ではなく“見える化”
  3. ハラスメントを受けた社員がすぐに行動できる仕組み作り
  4. 加害側が改善しない場合は処分も視野に
  5. 総務が「対応に困る」状況を減らすための実務ポイント
  6. ハラスメントを「生まない」職場への社風づくり
  7. まとめ

ハラスメントは“ゼロ”にできない前提で考える

多くの会社では、ハラスメントをなくす取り組みが行われています。

ハラスメントは絶対に許さない
ハラスメントゼロの職場を目指す

といった目標や姿勢が示されますが、現実はそう簡単ではありません。

どれだけ制度を整え、研修を重ねても、価値観や働き方の違いからすれ違いは必ず生まれます。

職場は、さまざまな立場・世代・考え方を持つ人の集合体であり全員が同じ基準で行動することはほぼ不可能です。

そのため、「ゼロにしよう」と無理に縛ると、社員も管理職も委縮し、相談しづらくなるという逆効果が起こります。

まずは、“ハラスメントは起きるもの”という前提を持つこと。

これが、相談しやすい職場づくりの第一歩です。

価値観の違いが生むすれ違い

職場でのハラスメントの中には、必ずしも悪意があるわけではなく、価値観の違いから生まれる場合があります。

特に顕著なのが世代間ギャップです。

昭和の指導法:厳しさ=成長
平成の指導法:効率と結果重視
令和の価値観:心の安全・働きやすさを重視

同じ「指導」でも、受け手によって重く感じるかどうかは全く異なります。

教わった時代の常識が違えば、「普通に言ったつもり」が「強く感じられる」ことも自然です。

しかも、この場合は悪意がないため、当事者同士で解決するのは非常に難しいのです。

だからこそ、価値観の違いによるすれ違いが起きても、すぐに相談できる仕組みを整えることが重要なのです。

定義の変化で意識改革が追いつかない

かつては「熱心な指導」とされていた言動も、今ではパワハラとして法的に定義されます。

この変化のスピードに、現場の意識が追いつかないことが少なくありません。

総務が最も意識すべきことは、ハラスメントの判断基準は「受け手側の感覚」であるという点です。

加害者の意図に関わらず、被害者が精神的・肉体的苦痛を感じた時点で会社は安全配慮義務を問われる可能性があります。

また、世代間の価値観の違いから、以前は日常的に使われていた言葉を今も口にする上司やベテラン社員もいます。

だからお前はダメなんだよ
胸が大きいね

現在ではモラハラやセクハラに当たる表現も、当時は社内で普通に交わされていました。

そのため、「昔は容認されていたから大丈夫」という誤解が生まれやすいのです。

総務の役割は、こうした言動を放置せず見える化すること。

見える化により、受け手がすぐ相談でき、精神的ストレスを軽減できる仕組みを整えることができます。

ハラスメントゼロの義務化は社員を追い詰める

「会社はハラスメントをゼロにすべきだ」と言われることがあります。

もちろん理想ですが、義務のように捉えると現場や総務に負担が増えます。

社員は「相談したらトラブルメーカーになるのでは」と感じ、

管理職は「指導しただけでパワハラと言われるのでは」と委縮しがちです。

結果として、現場が黙り込み、問題が深刻化します。

ハラスメントがつらいのは“ゼロを目指すから”ではなく、相談できる仕組みがないからです。

だからこそ、ゼロを目標にするのではなく、いつでも相談できる空気と仕組みを整えることが最も重要です。

大事なのは「無くすこと」ではなく“見える化”

ハラスメントは、どれだけ制度を整えても、上司がどれだけ意識していても“完全には無くならない”職場の問題です。

総務として長年現場を見てきて痛感するのは、「無くすこと」が目的であっても、起きたときに“すぐに分かるようにする”ことこそ本当に大切だということです。

気づかなければ無くすこともできません。

実際、多くのハラスメントは水面下で起きており、会社や総務が気づいたときにはすでに深刻化しています。

この“気づけない状態”こそが、最も危険で、会社へのダメージが大きい部分です。

だからこそ、総務はハラスメントそのものよりも、「見える化」の仕組みづくりに力を注ぐべきなのです。

ハラスメントは会社や総務の「見えない場所」で起きている

20年近く総務をしてきて痛感したのは、ハラスメントは総務や経営陣の前では絶対に起きないということです。

加害者はわざわざ見られる場所で威圧せず、被害者は「誰かに見られる場所では言い返しやすい」ため、表面化しにくくなります。

つまり、ハラスメントは常に見えないところで静かに積み重なるのです。

特に起きやすいシチュエーションには次のようなものがあります。

部署での業務報告時のやり取り
残業中の少人数の職場
個別面談の席
同行中の車内

ほとんどが、会社や総務の目が届かない場所です。

相談があがってきたときには、すでに心がすり減っていることが多く、涙ながらに「もう限界」と退職を訴えられるケースもありました。

一度深刻化すると、部署の雰囲気悪化、離職、人間関係の分裂など、会社全体に影響が広がります。

だからこそ、“見えない場所で起きる”ことを前提に、総務が定期的に水面下の声を拾える仕組みを整える必要があります。

相談しやすい「窓口」よりも相談しやすい「空気」が重要

多くの会社が「相談窓口」を設けていますが、社員が相談しない原因は、窓口の有無ではありません。

本当に必要なのは、相談しやすい空気です。社員が相談をためらう理由には、次のようなものがあります。

相談=チクると思われそうで怖い
上司に“逆らった”と思われたくない
相談後の扱いが心配
事を大きくしたくない
総務が本当に動いてくれるか不安

この不安がある限り、どれだけ窓口を設置しても機能しません。

逆に、総務が日頃から「声を上げていい雰囲気」を作ることで、相談は格段に増えます。

私の経験でも、総務が現場に気軽に声をかけるだけで、相談数が増え、早期発見につながることが多かったです。

相談しやすいのは、窓口の数ではなく、相談しやすい空気。

空気を作るのは、会社と総務にとって大切な役割なのです。

ハラスメントを感情論で判断しない仕組みを作る

ハラスメント対応で最も危険なのは、「主観や感情」で判断してしまうことです。

被害者・加害者の主張、上司の主観、第三者の解釈…職場は感情が交錯する場のため、正しい判断がブレやすくなります。

そこで総務がやるべきなのは、事実に基づいて判断できる仕組みを作ることです。

具体例としては、

判断基準を社内で明文化する
相談内容を記録するシートを作る
「言った/言わない」を避けるため、必ず書面やメールで残す
総務が第三者的立場で同席する

誰が見ても同じ判断ができる状態を作ることで、社員は安心して相談できますし、総務自身も判断の負担が減ります。

ハラスメントを無くすことを目指す前に、感情に振り回されない仕組みで早期に対処する。

これが、現実的なハラスメント対策です。

ハラスメントを受けた社員がすぐに行動できる仕組み作り

ハラスメントを受けたとき、多くの社員が迷うのは「どうすればいいのか分からない」という状態です。

この迷いが、最もつらく、気持ちを深めてしまう原因になります。

実際、「我慢するしかない」「相談してもムダ」と思い込み行動できず、悩みが深刻化するケースは少なくありません。

総務としても、「もっと早く言ってくれたら…」と感じる場面が何度もありました。

だからこそ重要なのは、社員が迷わず“次の一歩”を踏み出せる仕組みと空気を作ることです。

ハラスメントを「無くす」よりも、受けた人がすぐに動ける環境を整える方が、現実的で社員を守ることにも繋がります。

まずは「一人で抱えなくていい」ことを会社が明確に示す

ハラスメントで最もつらいのは、言われた瞬間ではなく「この気持ちを誰にも言えない」孤独です。

会社がまず示すべきは、「一人で抱え込まなくていい」という明確なメッセージです。

総務としても、社内報・イントラ・朝礼などで繰り返し伝えることで、社員は安心感を持ちやすくなります。たとえば、

困ったときは総務に相談してほしい
あなたの声が会社を良くする
相談しても不利益にならない

こうしたメッセージがあるだけで、社員が動きやすくなり、ハラスメントの早期発見につながります。

「相談できる」という安心感だけで、職場の空気は大きく変わっていきハラスメントを無くすための近道です。

「相談してもいいんだ」と思える選択肢の提示が必要

社員が行動できない理由の多くは、選択肢を知らないからです。

特にハラスメントへの対応は専門的で、一般社員にとっては馴染みがありません。

だから会社は、“次にできる行動”を具体的に提示してあげる必要があります。たとえば、

不快に感じた出来事をメモしておく(日時・言動)
信頼できる先輩・同僚に軽く相談する
総務に相談する(直接 or メール)
相談内容は記録に残す(スクショ・日記・メール)
必要に応じて部署変更の希望も出せる

こうした行動をあらかじめ会社が示しておくと、社員は「これをやればいいんだ」と迷わず動けます。

行動がわかれば悩みを一人で抱え込むこともなくなり、社員の負担も軽減されます。

ハラスメントを無くすことよりも、受け手が“次の行動”を知っていることの方が、何倍も職場を守ります。

記録を残すだけで社員の心の負担が一気に軽くなる

実は、ハラスメント相談の中で社員がもっとも安心するのは、事実を記録した瞬間です。

「メモしておくだけで意味があるの?」と思うかもしれませんが、記録には次の効果があります。

自分の受けたことが“曖昧ではない”と確認できる
感情ではなく事実で相談できる
加害者側の否認への対策になる
総務が対応しやすくなる

総務側としても、記録があることで判断ミスが大幅に減り、感情論に引きずられずに対応できます。

さらに、社員は「自分の気のせいじゃないんだ」と安心し、心の重さが軽くなります。

事実を残すことは、相談の第一歩であり、心の安全の第一歩です。

総務へ相談が来たらどう動くかを明確にしておく

社員が相談したとき、会社や総務の対応が曖昧だと、相談者は逆に不安になります。

だからこそ総務側も、相談を受けたらどう対応するかの流れをはっきりさせておくことが必要です。

一般的には、次の流れを社内で統一すると安心感を与えられます。

まず事実の確認(相談者の話を聞く)
記録の整理
加害側・周囲の状況確認
改善案の提示(面談・部署替え・指導など)
相談者にフィードバック(何をしたか説明)

この流れを明確にしておくだけで「動いてくれるのかな…」という不安が消え、相談件数が増え、早期解決に繋がります。

総務は“判断する人”ではなく、社員と会社をつなぐ調整役なのです。

加害側が改善しない場合は処分も視野に

ハラスメントは「注意すれば改善する」とは限りません。

曖昧な対応を続けると、被害者は声を上げづらくなり、職場全体の雰囲気も悪化します。

総務として大切なのは、加害側が改善しない場合、会社としてどこに線を引くのかを明確に示すことです。

処分は厳しさではなく、職場全体を守るための“必要な判断”です。

指導・注意では改善しないことも

私の経験上、もっとも対応が難しいのは、

自分は正しい
指導されるようなことはしていない

と強く思い込んでいるタイプの社員です。

このタイプは注意しても反省せず、

相手の方が過敏だ
仕事なんだから当然の指示だ

と捉え、問題行動を繰り返します。

これは価値観の違いではなく、明確に行動に問題があるケースで、受け手の苦痛を理解していない典型例です。

このタイプの特徴は、注意や面談をしても“行動が変わらない”こと。

総務としては、指導を何度繰り返しても改善しない場合、次のステップへ進む判断が必要です。

「注意さえすれば大丈夫」という前提は通用しないケースが確実に存在するという事実を、会社全体で共有することが重要になります。

処分を曖昧にすると相談しづらい会社になる

もし会社が加害側への処分を曖昧にした場合、社員や現場では

相談しても無駄
どうせ何も変わらない

という空気が広がり、被害者はますます声を上げづらくなります。

実際、曖昧な対応を続けた結果、職場の雰囲気が悪化し、優秀な社員が辞めるケースもあります。

逆に会社が明確な姿勢を示すと、

「会社は本気で守ってくれる」という安心感が生まれる
処分が加害側への“ブレーキ”となる
「線を越えると処分される」という共通認識が未然防止につながる

総務としては、会社の姿勢が問われる重要な場面であり、曖昧な判断を避けることが大切です。

処分の種類と総務としてできる準備

加害側が改善しない場合、会社が取れる処分は段階的です。たとえば、

注意、指導
警告
配置転換
減給
諭旨退職

総務として重要なのは、感情ではなく事実に基づいて判断できる状態を整えておくことです。

そのために、日々の言動・指導内容・面談記録を丁寧に残し、証拠として整理します。

さらに、就業規則にもハラスメントによる処分の項目を明記しておくことが重要です。

法的判断が必要な場合に備え、人事や顧問弁護士との連携フローを事前に決めておくとスムーズです。

準備を整えておくことで、会社は正しい判断ができ、職場全体の安心感につながります。

 問題を起こす社員を辞めさせるには、どんな手順が必要?

問題を起こす社員や、ハラスメントを繰り返す社員に対して会社側から「辞めさせることってできないの?」と感じる社員は多いです。

「懲戒処分」や「懲戒解雇」という言葉は知っていても、実際に取る手順やその難しさは知らない人も少なくありません。

そんな問題社員に対する処分の進め方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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総務が「対応に困る」状況を減らすための実務ポイント

総務がハラスメント相談を受けるとき、もっとも負担になるのは「自分一人で全部解決しなければ」という思い込みです。

私の経験上、総務が抱え込みすぎると判断がにぶり、必要な場面で動けなくなるということ。

だからこそ、総務が“困らない仕組み”を最初から作っておくこともとても大切です。

相談内容の整理方法、一次対応と二次対応の切り分け、専門家との連携ルール、部署ごとの役割分担など、事前に整えておくことで、総務の負担は驚くほど軽くなります。

ハラスメントはゼロにはできませんが、「起きたときにどう動くか」は準備で大きく変えられます。

総務が守られている会社は、社員も守られる職場になります。

相談内容をすべて抱え込まない方法

総務が心身ともに疲弊してしまう理由のひとつが、「すべて自分で聞き、判断し、対応しようとしてしまう」ことです。

しかし現実には、総務が単独で対応できる範囲と解決できることは限界があります。

まず大切なのは、一次対応(事実確認・相談の受付)と、二次対応(処分判断・専門的対応)を切り分けること。

一次対応までは総務で行い、感情的判断が必要な場面や法的判断が入る場面では、社労士・弁護士・人事へ速やかにパスを出す。

これが総務の心の負担を圧倒的に減らします。

また、相談内容は必ず記録し、一人ではなく“組織として”扱う仕組みを作ることで、総務が孤立する状態を防げます。

抱え込まないことは、弱さではなく「適切な対応のための心構え」です。

指導は加害者より立場が高い社員から

ハラスメントの改善は、本人に注意や指導をするだけでは難しいことがあります。

特に「自分は正しい」と思い込みが強い加害者には、同年代や部下からの注意は効果がほとんどありません。

こうした場合、上司や立場の高い社員からの指導が大前提。

「自分より立場が上の人からの指摘は受け入れやすい」という心理が働き、加害者も行動を見直す可能性が高まります。

総務は指導者となる人物と連携し、具体的な事実や改善ポイントを整理して伝えるサポートを行うことが大切な役割です。

立場のある社員の介入は、加害者に“ブレーキ”をかける大きな力になります。

ハラスメントが起きたときの社内マニュアルを簡素化する

ハラスメント対応マニュアルは、分厚く複雑だと誰も読まず、形骸化してしまいます。

総務が意識すべきなのは、「誰が読んでも理解できるシンプルさ」です。

専門用語を避け、一般社員でも理解できる言葉でまとめる
一枚の紙で完結するフローチャートがあると初動が速くなる
部署ごとに「どこまでが責任か」を明確にする

マニュアルが簡単なら、総務の負担も軽くなり、会社全体の初動スピードも上がります。

「難しいマニュアル」より「誰でも使えるマニュアル」の方が、実務では何倍も価値があります。

総務が“孤独にならない”ための仕組み作り

総務が対応に困る根本原因のひとつは、“相談を受ける側が孤立しやすい”という構造にあります。

特に一人総務の場合、判断も対応も背負い込み、精神的に追い詰められてしまうこともあります。

だからこそ、社内に味方を増やす仕組みが必要です。

管理職へのハラスメント教育は、「管理職に知識を与える」だけでなく、「総務の味方を増やす作業」と捉えると大きな効果が生まれます。

さらに、総務が守られる会社でなければ、社員も守られません。

相談窓口として動く総務自身のメンタルや立場が確保されていることは、会社全体の安全性につながります。

孤独を減らす仕組みづくりは、総務にとっての安心だけでなく、職場環境改善の土台にもなります。

ハラスメントを「生まない」職場への社風づくり

ハラスメントは、個人の資質だけでなく「会社の空気」によっても発生しやすくなります。

相談がためらわれる会社では、些細な違和感が積み重なり、大きなトラブルへと発展します。

反対に、会社が“相談は歓迎される行動”として明確に示すだけで、社員は安心して声をあげられるようになります。

社風づくりは時間がかかるように見えますが、一つひとつの小さな取り組みが確実に職場を変えていきます。

「相談は悪いことじゃない」という会社の空気を作る

ハラスメントが放置される職場の多くは、「相談=迷惑をかける」「大ごとにしたくない」といった空気が漂っています。

まず必要なのは、この空気を会社側が意図的に書き換えることです。

社内メッセージで、

相談した人を責めない
相談は職場を守る行動

と明確に示すこと。

また、月に1回だけ“気になることを気軽に言える日”を設けるのも効果的です。

上司や総務に一言伝えるだけでも、小さなモヤモヤを早期に拾えます。

そして何より、「相談した人が偉い」という価値観を会社が示すと、社員は安心して声をあげられます。

相談が自然にできる空気は、会社の安全性を一気に高めます。

日常の小さな違和感を拾える会社は強い

大きなハラスメント問題の多くは、実は「最初は小さな違和感」から始まっています。

挨拶の仕方、注意の仕方、言葉遣い、ちょっとした態度…。

一見些細な行動でも、放置すれば信頼関係は徐々に崩れていきます。

会社として強くなるには、この“小さなヒビ”を放置しないことが不可欠です。

総務が違和感に気づいた瞬間に軽く声をかけるだけで、その社員は「見てくれている」と安心します。

また、総務が動いた事実そのものが、会社の空気を変えるメッセージになります。

大事件を防ぐのは、実は日常の細やかな対応です。

小さな違和感を拾える会社は、社員が安心して働ける強い組織になります。

管理職への“昭和・平成・令和の価値観の違い”の再認識

ハラスメントの多くは「価値観のズレ」から生まれます。

特に管理職は、自分が働き始めた時代の“普通”を基準にして指導しがちです。

昭和:背中を見て覚えろ
平成:厳しくても成果重視
令和:個の尊重と対話重視

価値観が違うのは当然です。

だからこそ管理職には、世代ごとの“普通”が異なることを理解してもらう必要があります。

また、指導とパワハラの境界線は「指導した側の意図」ではなく、「受け手がどう感じたか」が基準になることを伝えることが重要です。管理職がこの感覚をアップデートするだけで、会社全体の空気は驚くほど変わります。

まとめ

ハラスメントを完全に無くすことはできません。

しかし、「相談しやすい会社」にすることは、今日からでも実現できます。

記録と証拠を整理する
相談窓口を確認して利用する
社内で相談しやすい環境づくりをサポートする
管理職・先輩による適切な指導を徹底する

総務が見える化・早期発見の仕組みを作れば、悩みを抱える社員を確実に守れる職場に近づきます。

相談しやすい環境が整うことで、結果的にハラスメントそのものも減っていきます。

そして、ハラスメントを受けた社員が声をあげることは“迷惑”ではなく、自分と周りを守る大切な行動です。

少しずつでも動ける職場づくりを、総務と会社が一緒になって進めることが、未来の安心につながります。

ハラスメントをゼロにするのではなく、相談しやすさ・防止策の実行こそが、社員と会社の未来の安心につながります。

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