
「お先にぃ」と部下に仕事を丸投げして自分は先に帰る課長。
そんな上司、職場にいませんか?残された社員は負担と不満しかありません。
本記事ではこのような課長の特徴と現場に与える影響、その対処法を解説していきます。
仕事を丸投げして先に帰る課長の特徴
部下に業務を任せたまま自分だけ早々に退社。
こうした行動が繰り返される背景には一定のパターンがあります。
どんな考え方や行動のクセがそうさせているのか、まずはその特徴から整理してみましょう。
立場を利用して自分は楽をしたい
課長という肩書を盾にして、部下に指示だけ出して自分は何も手を動かさないタイプ。
責任は負わず、クチだけは達者。
しかも「管理職だから」「俺がやる仕事じゃない」といった言い訳で自分だけ楽をしようとする傾向がありますね。
部下にしてみれば、自分の仕事にさらに課長の雑務を押しつけられている状態。
立場の違いを利用して「やらない理由」を正当化してくる厄介な存在です。
何かと理由を付けて先に帰る
など、毎回「もっともらしい理由」をつけては定時にサッと退社。
もちろんその分の業務は丸ごと部下に押し付け。
周囲は「またか…」と呆れつつも表立って文句が言えない状況。
部下が我慢しているうちに「いつものこと」として定着してしまうのが一番の問題です。
残業を絶対にしたくない
など、自分にだけ残業をしないルールを設けている課長もいます。
もちろん定時で帰ることが悪いわけではありません。
問題なのは「他人に残業させている」という点であり、仕事を押し付ける光景が日常化することです。
当然、職場の士気が下がるだけでなく部下の負担が増えていく一方ですね。
周りからの見え方を気にしない
普通の感覚なら「部下に申し訳ない」と感じる場面でも、こうした課長は気にする素振りすら見せませんね。
「上司が早く帰るのは当然」と思い込んでおり、部下の不満には鈍感です。
上司であっても早く帰ることは問題ありませんが、仕事を丸投げして早く帰るのは問題です。
評価されるべきは「成果」であって「働きぶり」ではない、そんな勘違いしているケースもありますね。
部下は「働きぶり」をよくみているものです。
そんな自己中心的な価値観が部下のやる気や信頼を奪っていきます。
普段から自己中心的な行動が目立つことも
日常的に「自分さえよければいい」という行動が見られるのも特徴ですね。
部下やチーム全体のことを考えず、自分にとって損か得かで判断するため、信頼がどんどん失われていきます。
しかも本人は、その空気に気づいていないという厄介さも特徴です。
こうした自己中心的な行動は、役職者に限ったことではありませんが、少しは気にされた方が良いですね。
【自己中社員】会社の規則や命令を無視する自己中心的なモンスター社員の特徴と対策
こんな課長が生まれる背景
なぜ「丸投げ課長」が生まれてしまうのか。
その背景には、職場環境や立場の認識など、さまざまな要因があります。
単なる性格の問題では片付けられない深い事情を見ていきましょう。
課長だからと勘違いしている
役職に就いたことで、
と思い込んでいる課長は少なくありません。
これは過去の価値観や、かつての職場環境が影響している場合が多く当たり前のことだと勘違いをしていることもあります。
そのため、自分を省みることがなく改善される機会は少ないですね。
幹部の目が届きにくい
課長の勤務態度や行動をチェックする上層部が現場に顔を出すことは少なく、課長の言動が見えづらい環境にあります。
そのため、課長がうまくやっている「振り」をしていれば、実態を見抜けないケースも。
部下がどれだけ苦労していても、外からは「何も問題ない部署」に見えてしまい、課長の行動が是正されることはありません。
社長や部長の前では定時に帰らない
今日は課長、定時で帰らないのかな?そんなとき周りを見渡すと、社長や部長が同じ室内にいることもよくあります。
課長の手は特に動いていないことを考えると、帰りづらいんだろうな…
そう感じたことは私以外にもいたのではないでしょうか。
現場の不満が外に出ない
「課長のことを誰かに相談したい」と思っても、上層部に直接声を届ける機会が少ないと、現場の不満は表に出てきません。
しかも、課長が「自分への評価」に敏感だと、部下は余計な波風を立てたくないという気持ちから、我慢してしまいがちです。
このケースは多いのではないでしょうか。
結果として、表面的には何も起きていないように見える構図ができあがってしまいます。
普段の光景になっている
「課長が先に帰る」「指示だけ出して業務に関わらない」そんな行動が日常化してしまうと異常が当たり前に変わってしまいます。
新しく入った社員が違和感を覚えても、
と、片づけられてしまうため、改善のきっかけがつかみにくくなります。
習慣化された問題ほど根が深いのが厄介ですね。
会社の人選ミス
課長という役職にふさわしい資質やリーダーシップを持たない人が昇進した結果、こうした状況が生まれることもあります。
といった理由で選ばれると、プレイヤーとしては有能でも、管理職としての適性に欠ける場合があります。
部下が苦労するのはその「ツケ」です。
部下に与える影響
上司の行動は、想像以上に部下の心身や働き方に影響を与えます。
「自分だけが負担を背負っている」と感じる環境は、やがて部下のやる気や信頼感を低下させてしまいます。
その実態を具体的に掘り下げてみましょう。
残業をする負担
課長が先に帰ることで、残された部下に業務のしわ寄せがきます。
結果として、残業が常態化し、自分の仕事だけではなく他人の分まで背負うことに。
時間外労働が続けば体力的な疲労だけでなく、精神的な負担も蓄積します。
という不満も募り、やる気や職場への信頼がじわじわと薄れていきます。
業務負担によるメンタル不調
「仕事を頼まれたけど、終わる気がしない」「仕事が多すぎて限界…」
そんなプレッシャーの中で働くと、メンタルに支障をきたす人も少なくありません。
特に、誰にも相談できず、自分だけが苦しんでいると感じたとき、心のバランスは大きく崩れやすくなります。
真面目な人ほど、自分を追い込んでしまう傾向にあります。
自分の予定をキャンセルすることも
突発的な残業に対応するため、部下はプライベートの予定を後回しにせざるを得なくなります。
家族との約束、友人との予定、自分の時間…。
こうした犠牲が続くことで、「自分の生活よりも会社優先なのか?」という疑問が生まれ、会社や上司への信頼が揺らいでいきます。
小さな不満が積み重なることが退職のきっかけになることも。
退職を考えるきっかけになる
「このままここで働いていていいのか?」という不安や不満が積み重なると、転職を考えるようになります。
課長との関係だけが原因ではなくても、「あの人の下ではもう無理」と感じた瞬間が、退職のスイッチを押すきっかけになることも。
会社としても優秀な人材を失うリスクを抱えることになります。
また、部下本人だけでなく、周囲の声も背中を押す要因になることも。
身近な人からも転職を勧められる
また仕事を振られて約束をキャンセルしないと…
プライベートの予定をたびたびキャンセルしていると、家族や恋人、友人などの身近な人から、
と、いった声が上がることがあります。
今の時代「仕事よりも生活を大切に」という価値観が主流になりつつあります。
プライベートを犠牲にし続ける職場は、周囲からも「長く働くべきではない会社」と見なされてしまうかもしれませんね。
業務の質問ができない
業務中に判断に迷ったり、困ったことが起きたとき、すぐに聞ける上司がいないのは大きなストレスです。
特に新しい業務やトラブル時には、
と不安ばかりが膨らみます。
相談できる人が不在という状況は、業務の質にもチームの安心感にも大きく影響します。
業務の完成度の懸念
上司がその場にいないことで、「これで本当に合っているのか?」という不安を抱えたまま仕事を進めることになります。
確認や指示をもらえないまま見切り発車で進めた結果、後から「やり直し」となることもしばしば。
これでは効率も悪く、最終的なアウトプットの質にも影響が出ます。
安心して仕事ができる環境とは程遠い状態です。
作り直しによる二度手間
最初から方向性が共有されていなかったり、課長の思いつきで後から変更を言われたり…
せっかく作った資料や進めた作業が無駄になることも。
部下にしてみれば、「だったら最初にちゃんと見てくれれば…」という話。
信頼関係が崩れ、報連相も形骸化していきます。
結果的にチーム全体の生産性も下がってしまいますね。
責任まで押し付けられる危険性
課長が表には出ず指示だけしている場合、いざ問題が発生したときに、
と責任を逃れようとするケースも。
部下にとっては、自分の裁量を超えた部分まで責任を負わされるリスクがあります。
しかも、こうした課長は報告しても「それで?」と軽く流すため、ますます信頼が失われていきます。
役職手当への不満が募る
「なんであの人があの給料もらってるの?」という声が出てくるのも時間の問題です。
自分たちは頑張って残業もしているのに、課長は定時で帰って役職手当をもらっている。
その不公平感は、単なる嫉妬ではなく、組織としての信頼を揺るがす要因になります。
真面目に働く人が報われない職場は、やがて人が離れていく場所になります。
信頼関係がいつまでも築けない
上司としての責任や姿勢が見えないと、部下との信頼関係は築けません。
「この人の下では頑張れない」と思われた時点で、チームの結束は崩れてしまいます。
部下は本音を言わなくなり、課長との間には壁ができ、表面上だけの付き合いに。
信頼関係がなければ、業務効率もモチベーションも上がりません。
こうした、迷惑社員の対応や社員からの相談に対して、総務が「板挟み」になってしまうこともあります。
総務としては当事者ではないため、精神的にもつらいと感じてしまう場面ですね。
ストレスをできるだけ感じず対応する方法についてはこちらの記事を。
【総務の現実】きつい・つらい総務の立場とリアルなストレスを乗り越える心構えとは
そんな課長への対策
では、そうした課長の行動にどう向き合えばよいのでしょうか?
部下として、あるいは会社全体としてできる対策を知っておくことで、負担を減らし、働きやすい環境に近づけることができます。
経営層への報告
問題のある課長に対して部下が直接声を上げるのは、現実的には難しいものです。
だからこそ、現場の実態を経営層や人事部門に伝えることが重要です。
感情論ではなく、具体的なエピソードや事実をもとに報告することで、改善につながる第一歩になります。
組織としての問題であることを、まずは上に知ってもらうことが重要です。
実態の記録を取る
日々の業務の中で、「何時に帰った」「どの業務を誰が担当した」といった事実を記録しておくことが大切です。
単なる不満や愚痴として伝えるより、客観的な記録があることで、状況の深刻さが伝わりやすくなります。
あとで「そんな事実はない」と言われたときの防衛策にもなり、証拠としても有効です。
仕事を受ける際のルールを決める
曖昧な依頼をそのまま受けるのではなく、業務を受けるときの最低限のルールを決めておくことで、部下側の負担を軽減できます。
「引き継ぎは文書で」「急な依頼は対応しない」など、小さなルールでも効果的。
主張しづらいかもしれませんが、無理な要求を防ぎ、フェアな働き方を守る手段になります。
急な依頼は指示書を付ける
口頭だけの指示は、後から「言った言わない」のトラブルになりがちです。
特に、急ぎの依頼をされたときこそ、簡単でもよいのでメールやメモでの指示書を求めるようにしましょう。
内容が明文化されることで、責任の所在も明確になりますし、課長側も簡単に無茶な依頼をしづらくなります。
終業〇時以降の依頼は翌日にする
「〇時以降の依頼は翌日対応」というルールをチーム内で共有するのも一つの方法です。
突発的な依頼や丸投げを避ける抑止力になり、部下側も自分の時間を守ることができます。
就業時間外の対応が常態化してしまうと、職場全体の働き方のバランスが崩れていきます。小さなルールが大きな安心につながります。
まとめ
仕事を丸投げして先に帰る課長の存在は、現場にストレスと負担を与えます。
その背景には、見えにくい人事の歪みや組織体制のゆるさがあるかもしれません。
けれど、放置していても状況が改善することはまずありません。
そのような行為を会社が許していることは、本人を「甘やかしている」のと同じです。
まずは「実態を把握し、伝えること」。
そして、自分たちの働き方を守るためのルール作りが重要です。
モヤモヤを抱えたまま働き続けるのではなく、少しずつでも声を上げる仕組みを持つことで、部署全体の健全さが保たれます。
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