
「うちの職場、なんでこんなにうるさいんだろう…」
集中したくても、雑談や笑い声、電話の呼び出し音にかき消されてしまう。
そんなうるさい職場に悩む方は少なくありません。
特にワンフロアのオフィスやコミュニケーション重視の職場では、にぎやかさが活気と勘違いされることも多いものです。
しかし、その裏で静かに働きたい人がストレスを抱え、疲れ切っているケースも。
そして、そんな状況を「どうにかしなければ」と感じるのが総務の役割です。
この記事では、うるさい職場の特徴や原因、放置するリスク、そして総務ができる現実的な対策を整理してお伝えします。
うるさい職場の特徴と周りへの影響
「うるさい職場」と一口に言っても、実は原因はさまざまです。
声の大きさだけでなく、職場文化やコミュニケーションの取り方が影響している場合もあります。
たとえば、次のような特徴が見られます。
これらの行動が日常化すると、「職場全体がうるさい」状態に。
そして、話している人には、そのうるささが自覚されにくい点も問題です。
総務が注目するポイント
仕事に集中できる雰囲気作りが最優先
うるささの根本には、「活気があるほうが良い」という価値観や、「静かな職場は暗い」という誤解が存在することがあります。社員各自の価値観によって職場の「在るべき雰囲気」もバラバラ。
総務として、まずは「静か=冷たい、暗い」ではなく、「静か=集中できる環境」という意識を根付かせることが大切です。仕事をするための場であり、集中できる環境作りを最優先しましょう。
うるさい職場は静かに働く人にとって大きなストレス
静かに集中して仕事をしたい人にとって、うるさい職場はまさに苦痛そのものです。
頭の中で考えをまとめようとしても、
そのたびに思考が中断され、仕事が進まない──そんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
人の話し声や笑い声は、たとえ小さくても無意識に注意を奪います。
この「音のストレス」は脳の疲労を蓄積させ、知らず知らずのうちにイライラや倦怠感へとつながります。
総務が注目するポイント
音の聞こえ方は人によって大きく違う
うるさい職場では、個人差のある「音への感度」が見えにくいものです。全員が同じように感じているわけではないため、静かにしてほしいと声を上げづらい社員もいます。
総務としては、「誰かが困っているかもしれない」という前提で、まずは現場の「音の温度差」を把握することが第一歩です。
口だけ動いて手が動いていない職場は効率も悪い
うるさい職場では、会話が多い割に成果が出ていないという現象がよく起こります。
それは、会話が「業務連絡」ではなく、ただの“おしゃべり”にすり替わってしまっているからです。
本人たちは「チームワークを高めている」と思っていても、実際には口ばかり動いて手が止まっていることも。
結果的に、作業効率が落ち、まじめに取り組んでいる社員の負担が増えます。
関連記事:【時間泥棒】おしゃべりが止まらない「時間泥棒社員」の特徴と会話を自然に断ち切る方法あとで読む総務が注目するポイント
社員間で不公平感を生まない取り組み
この状態を放置すると、「うるさい人ほど得をしている」ように見える職場風土が生まれます。勤怠や成果評価にも影響するため、総務は「公平感を損なう行為」として捉え、「静かに集中する人も正当に評価される仕組み」を制度的に支援することが求められます。
周囲の集中力にも悪影響を与える
音や声は、集中力を最も奪う外的要因のひとつです。
静かな環境では誰もが自然と配慮し合いますが、うるさい職場では「自分は悪くない」という無自覚が広がりがちです。
結果として、
といった「職場の空気の乱れ」が生まれます。
また、電話対応や伝達のミスが増え、「会話が聞こえない」「指示が伝わらない」などの実務的な支障も出てきます。
総務が注目するポイント
不満の声を吸い上げる仕組み
「音による業務妨害」は、明確な労働環境問題です。社内相談窓口や人事面談の中で、「職場の音が気になる」といった意見を拾い上げる仕組みをつくるとよいでしょう。小さな不満を早期に吸い上げることが、離職防止にもつながります。
うるさい職場が社内以外に与えるリスク
うるさい職場は社内だけでなく、社外の取引先や来客にも悪影響を与えるリスクもあります。
「社内だけの話だから」と軽視できるものではありません。
具体的に、どのような場面で社外に悪影響を与えるのかをみていきます。
電話声が大きい社員のリスク
取引先との電話対応で、常識の範囲を超えた声量で話す社員がいます。
こうした大きな声は、他の電話にも拾われやすく、会話内容が漏れてしまうリスクがあります。
特に、別の社員が取引先と通話中に「隣の声が筒抜け」という状況になると、
「この会社、情報管理は大丈夫なのか?」と不信感を与える可能性があります。
結果として、取引先との関係にヒビを入れてしまうことも。
うるさい職場は社内だけの問題ではなく、社外からの信頼を損なうリスクもあるのです。
来客へ与える悪い印象
職場スペースと来客スペースが近い場合、来客がいるにもかかわらず賑やかな声が響くことがあります。
特に、重要な打ち合わせや採用面接などでは、その雑音が気になるだけで印象が大きく下がってしまうことも。
来客への印象は、会社そのものの印象に直結します。
私自身も、来客対応中に別室から盛り上がっている声が聞こえてきて、取引先から苦笑いされたことがあります。
「うるさい職場=落ち着きのない会社」と思われないためにも、日常的に静かな職場環境を維持する取り組みが大切です。
総務として放置は厳禁!うるさい職場への対応と対処法
総務の立場としては、「うるさいけれど、注意しにくい…」という悩みを抱えることも多いでしょう。
ですが、放置は厳禁です。音によるストレスは人間関係の悪化や離職につながる可能性があります。
では、どう対応すべきでしょうか。
1:状況の把握とヒアリング
まずは現状の把握から。
「いつ・どの場所で・どのような音が問題なのか」を冷静に整理します。
職場アンケートやヒアリングを行い、複数の声を集めて「個人の意見ではない」形で共有すると効果的です。
2:当事者へのやんわり注意
直接指摘する場合は、個人攻撃にならないよう環境を主語にした表現を使います。
たとえば、「周囲に声が響きやすいので、少し音量を抑えていただけますか?」など。
総務が注意する際は、「全体の快適さを保つため」という目的を明確に伝えることが重要です。
3:ルール化・ポスター掲示
「電話は短く簡潔に」「雑談は休憩スペースで」といったルールを掲示することで、「注意される前に意識する文化」をつくります。
ポスターや社内報など、視覚的な啓発も有効です。
4:環境改善(物理的な対策)
音の発生源を完全に消すのは難しいため、「吸音・分離・中和」の三段階で環境を整えます。
これらの投資は小さくても効果が大きく、社員満足度向上に直結します。
総務が注目するポイント
ホワイトノイズで集中力アップ
ホワイトノイズは、特定の音をかき消すというよりも、不快な音を意識させにくくする「背景音」として機能します。人間が聞き取れる全ての周波数帯域の音を、均等な強さ(エネルギー)で含んでいるノイズです。
テレビの砂嵐や換気扇の「シャー」という単調で持続的な音に聞こえ、均一な背景音があることで、突発的な物音(ドアを閉める音、キーボードの強い打鍵音など)や、隣の席からの小さな話し声といった「気になる音」が際立たなくなります。
放置すると「職場が嫌になる」離職リスクも
うるさい職場では、静かに働きたい社員ほど心がすり減っていきます。
「また今日もうるさいのか…」と感じるだけで、朝から気が重くなる。
こうした感情の積み重ねが、離職や転職の引き金になることもあります。
離職理由に「職場が合わない」「人間関係がつらい」と書かれる背景には、実は
「音のストレス」が潜んでいることも少なくありません。
職場環境の快適さは、採用・定着率に直結する人事課題です。
うるさい職場を放置することで、静かな人材・慎重なタイプの社員が離れやすくなる傾向があります。
定着率や満足度調査の中に「音環境に関する項目」を設けることで、早期発見が可能です。
うるさい職場を生まないための取り組み
理想は「静かにしなさい」ではなく、静かにしたくなる職場づくりです。
社員に我慢を強いるのではなく、自然に静かに働ける環境を整えましょう。
総務が主導できる取り組み例
総務が注目するポイント
注意や禁止ではなく、快適に働ける空間をみんなでつくるという前向きなメッセージが大切です。総務が旗振り役となることで、静けさが「当たり前の価値」として根付きます。
まとめ:静かな職場は誰もが働きやすい職場
うるさい職場は、単に“音が気になる”という問題ではありません。
集中力、業務効率、人間関係、そして離職率──すべてに影響を及ぼします。
総務が意識すべきポイントは次の3つです。
静かな職場は、生産性だけでなく、社員の心の余裕も守ります。
「うるさい職場で疲れた」と感じたら、それは働く環境を見直すサイン。
そして、総務が動けば、その環境は必ず変えられます。
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